スティックタイプはさみ


いきなり、こんなことを書き出すのは気が引けるが、はさみは、他の筆記具と一緒に持ち歩きにくい製品である。
最大の理由は、刃先が他の製品を傷つけやすいことと、ハンドル部分が大きくて筆箱の中で邪魔になることである。

そんな欠点を解消するために登場した製品が、「スティックタイプ」もしくは「ペンタイプ」「ペン型」である。

スティックタイプの特徴は、形状が筆記具と同じように細長くなっていることである。そのため、ハンドル部分の格納方法に各社工夫を凝らしている。

以下の研究所で所有する各社のスティックタイプのはさみを紹介する。


HALFTIME SCISSORS
HALFTIME SCISSORS
・製品名 HALFTIME SCISSORS
・型番 30-303
・製造・販売PLUS
・価格800 円(当時)
・サイズ115 mm × 16 mm × 10 mm

セット文具の"HALFTIME"に収められているはさみが単体製品として、登場。1986年頃の製品。

「和ばさみ」方式で、使ってみると、裁縫道具にある糸切り鋏の様である。

支点が根元にある「和ばさみ」方式は、刃先の広がりに制限があるものの、ハンドル部分が不要であるため、スティック状に最も適した方式と言える。



PENCUT
PENCUT
・製品名 PENCUT
・型番 SH601x
xは色コード
・製造・販売(株)レイメイ藤井
・価格600 円
・サイズ128 mm × 20 mm

右手用にも左手用にも対応できるペン型はさみ。2009年に発売。

ハンドル部分はPE樹脂で、使用時にスライダーを下げることでハンドルループができるようになっている。

左右どちらにも対応できるため、両側に刃が付いているため、使用時は注意が必要。

その後、2011年には、ストラップ付きのミニ版も発売された。



折りたたみハサミ フィーノ
折りたたみハサミ フィーノ
・製品名 折りたたみハサミ フィーノ
・型番 A-7584x
xは色コード
・製造・販売アーネスト(株)
・価格780 円
・サイズ145 mm × 20 mm × 8 mm
(突起部含まず)

はさみを開閉するハンドル部分が折たためるようになっている製品。2011年に発売。

刃先部分は専用ケースに収めることで、筆箱等に他の筆記具を痛めずに一緒に収納することが可能。

ケース以外に、ABS樹脂などをいっさい使用していないため、金属質の高いメカメカしい一品。



STICKYLE SCISSORS
STICKYLE SCISSORS
・製品名 STICKYLE SCISSORS
・型番 (不明)
・製造・販売サンスター文具
・価格500 円
・サイズ113 mm × φ14 mm
(突起部含まず)

ばねの力で開くはさみ。2011年11月に発売。

円筒形のため、クリップ部分に親指をのせて、はさみが回転しないようにして使用する。

初代は、はさみを収めるケースにロックする溝があり、ケースを半回転して抜き差しする必要があったが、二代目はその動作が不要となり、使いやすくなった。

同様の形状のシリーズ第2弾として、STICKYLE STAPLER(500円)を2012年に発売。

STICKYLE SCISSORS
STICKYLE SCISSORS
左:二代目/右:初代



SIX
SIX
SIX
SIX
・製品名 SIX
・型番 SIX-xx
( xx は色コード )
・製造・販売シヤチハタ(株)
・価格980円(当時)
・サイズ170 mm × 10.5 mm × 9.0 mm
(突起部含まず)

シヤチハタ主催の「シヤチハタ ニュープロダクト・デザイン・コンペディション」で入賞、2003年に製品化されたはさみ。
(当時のコンペの受賞一覧が手元にないため、いつの受賞かは不明。)

"SIX"とは、"SLIM", "SMART", "STRAIGHT", "STYLISH", "STRETCH", "SCISSORS"の6つの"S"を持つ製品という意味である。

はさみを使用する際は、シリコーンゴムを本体上部の切り込みに入れて、はさみを開閉するハンドル代わりに使用する。

見た目、非常にスタイリッシュであるが、若干使いにくいののは否めない。そのためなのか、店頭で見かけることは、ほとんどなく、市場でほとんど流通しなかったと思われる。
(この製品も、さる文具店の片隅にサンプルのようにひっそりつり下げられていたものを購入。)

はさみ自体はステンレス製。

残念ながら、刃先を保護する機能は、持っていない。



切り抜きプロ
切り抜きプロ
・製品名 切り抜きプロ
・型番 KNP-650
・製造・販売オート(株)
・価格650 円
・サイズ137 mm × 11.5 mm × 12.0 mm
(突起部含まず)

はさみと1枚切りカッターが1本になった製品。

はさみは、バネで開くようになっており、操作しやすい。

また、1枚切りカッターが付いているが、使い切りではなく、専用の替え刃が用意されている。



スライドシザー
スライドシザー
スライドシザー
・製品名 スライドシザー カーブ刃
・型番 10842
・製造・販売(株)カミオジャパン
・価格550 円
・サイズ92.0 mm × 15.0 mm × 12.4 mm
(突起部含まず)

刃先をスライドして格納する事ができるタイプ。

キャップ式よりも全長が短く、刃先が 35mm ありながら比較的小さな筆箱でも収納できる。

スライダーに滑り止め加工がないため、指が滑りやすいと、刃先が出しにくい/仕舞いにくいかもしれない。



coro line コンパクトシザー
coro line コンパクトシザー
・製品名 coro line コンパクトシザー
・型番 38854
・製造・販売(株)カミオジャパン
・価格580 円
・サイズ104.5 mm × 12.4 mm × 11.0 mm
(突起部含まず)

先のスライドシザーと同じ、カミオジャパンの製品で、こちらもカーブ刃になっている。

刃をカバーしているキャップは、反対側に差し込み事で握りやすくなる。



キュートカット 2in1
キュートカット 2in1
キュートカット 2in1
・製品名 キュートカット 2in1
・型番 CC-500-xx
(xxは色コード)
・製造・販売オート(株)
・価格500 円
・サイズ102.0 mm × φ 12.0 mm
(突起部含まず)

はさみと一枚切りカッターが1本になった製品。

「切り抜きプロ」と同じコンセプトで、製造・販売も同じオートである。

「切り抜きプロ」よりは、はさみの刃先が小さいので、ちょっとしたものを切るのであれば、こちらもで十分かと思う。

ただし、使用する際に差し込んであるはさみ部分を抜いて、本体に差し込むため、サッと切るような”スマートさ”はない。



スティックハサミ
スティックハサミ
・製品名 スティックハサミ
・型番 SH-3933
・販売ナカトシ産業(株)
・価格100 円
・サイズ128.0 mm × 16.0 mm × 15.0 mm
(突起部含まず)

100均ショップで売っていた、まさに「スティックハサミ」。

オートの「切り抜きプロ」の1枚切りカッターが省かれた製品。はさみだけが必要であれば、十分かもしれない。



スマートハサミ
スマートハサミ
・製品名 スマートハサミ
・型番 (不明)
・販売エコー金属(株)
・価格100 円
・サイズ137.5 mm × 24.0 mm × 11.0 mm
(突起部含まず)

100均ショップのはさみ。

プラスチックのバネのため、耐久性に難があるが、そこは100円だと割り切れれば、十分かと思われる。



カットプロ
カットプロ
・製品名 カットプロ
・型番 CTP-650-xx
(xxは色コード)
・販売(株)オート
・価格650 円
・サイズ150.0 mm × 18.0 mm × 11.0 mm
(突起部含まず)

カッターとはさみが1本になった、まさに「プロ仕様?」の製品。

以前の「切り抜きプロ」の1枚切りカッターが通常のカッターになったものだが、一枚切りカッターでは難しい厚手の用紙を切るには、十分と思われる。

カッターの刃は3段しかないが、刃は交換可能で、写真裏側にあるネジを外して交換する。

替刃の型番は CTP-K250。
もしくは、無印良品のミニカッターの替刃でも可。




所長 どら

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Last update: 2014/05/18

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