1本の軸に「シャープペンシルとボールペン」と言えば、ゼブラのシャーボだが、別の方法で1本の軸に「シャープペンシルとボールペン」を実現したのが、PILOTのSWITCHである。
同製品の特徴は、シャープペンシルがメインであり、ボールペンはシャープペンシルのノック部分に付いており、ノック部分を取り外すとボールペンが出てくる。外したキャップは、反対側のシャープペンシル側に差し込めるようになっている。外したキャップがおざなりにならないよう、使い勝手を考えて作られていることがわかる。
ボールペンのリフィルは、一般的なボールペンのリフィルとは形状が異なり、消しゴムのようなユニットになっている。また、このボールペンは使い捨てではなく、ちゃんと替えも供給されている。
替えボールペン
型番:BTRF-8F-B
価格:80円
ペン先:0.7mm
色:黒
ボールペンのインクの量は、一般的なボールペンと比べて少ないと思われるが、シャープペンシルを使用することが多い場合に向いている。
一見すると、普通のシャープペンシルに見えるため、手に取ってみないとボールペンが付いていることがわかりにくい。しかし、そのことがかえって、普段はボールペンを意識しないで使用できるようにすることを目的に作られたのかもしれない。
手帳用として「ボールペンも付いて便利そうだ」という理由で、昔からバーディスイッチを使用していたが、文具探検で、別バージョン(=昔)の SWITCH を見つけることができたので、入手した製品をまとめてみることにする。
・型番 | : | (不明) |
・価格 | : | 5,000円 (当時) |
SWITCH シリーズ初期の製品で、単体のシャープペンシルの様に見えるため、SWITCHとは、気がつきにくい。
キャップを外すと、ノック部分が下がる様になっている。そのまま、シャープペンシル側に差し込むと、あたかも、単体のボールペンの様に見え、かなり外見にこだわった作りをしていることがわかる。
キャップになっているノック部分に消しゴムが内蔵されている。また、芯の補充は、キャップを外し、ボールペンユニットを引き抜いて行う。
入手した際のボールペンの製造年月が8203と表記されていることから、1982年頃の製品と思われる。
また、同じ形の廉価モデル(3,000円)もある。
軸径:8 mm
長さ:137 mm
・型番 | : | (不明) |
・価格 | : | 1,000円(当時) |
前のモデルと比べ、少しずんぐり形になり、握りやすい形状になった。
中心部の蛇腹になっているところから上下に外すと、中から消しゴムが出てくる。消しゴムを外して、芯を補充することができる。
これも、一見するとボールペンがノック側にあるとは気がつきにくい。そのためなのか、軸の裏側に矢印付きの「ボールペン」と書かれたシールが貼ってある。
モノマガジン 1988年3月6日号に掲載されており、入手した際のボールペンの製造年月が8701と表記されていることから、1987年頃の製品と思われる。
軸径:12 mm(最大)
長さ:141 mm
・型番 | : | HSBN-50S |
・価格 | : | 500円 |
商品名は「バーディスイッチ」で、「バーディ」シリーズのSWITCHバージョンになる。
(SWITCHの他に、シャープペンシル HS-40S-S、ボールペン BS-40S がある。以前は、万年筆もあったようだ。)
SWITCHシリーズ唯一の現行品で、以前は限定のブルー軸(700円)もあったようだが、今は、写真のシルバー軸のみである。
細軸のため、手帳用として最適である。
記憶では、1990年代から発売されていた思うのだが、確実な記録が手元にないため、未確認。
もうひとつ、自信がないのだが、確かノック部分の黒い丸、昔は丸い穴になっており、ボールペンユニットを挿していると「黒」として見えるようになっていたはずなのだが、肝心の製品を紛失して、今は確認するすべがない・・・。
(写真は2000年に再購入したものである。)
軸径:5.6 mm
長さ:121 mm