カード型文具:湯温計、温度計


 

「温度計」と聞くと、赤く着色されたアルコールが入った玉が付いたガラス管のものを思い浮かべると思うが、ここで登場する温度計は、いわゆる「液晶温度計」である。

「液晶温度計」−正確には、「コレステリック(Cholestric)液晶温度計」−は、イカの肝臓から取れるコレステロールから作られる液晶(=「コレステリック液晶」)を利用している。 専門的な説明になるが、この「コレステリック液晶」は、螺旋分子構造をしており、螺旋のピッチ(螺旋の間隔)によって、光の反射が異なる性質を持っている。 つまり、光の反射が異なるということは、人間の目には、色が変わって見えると言うことになる。 さらに、この螺旋の長さは、温度によっても変化する性質を持っている。 この2つの性質を利用したものが「液晶温度計」である。

ここでは、この「コレステリック液晶」を利用した製品を紹介する。


  湯温計  
・製品名/型番 湯温計
・製造・販売アカチャンホンポ
・サイズ(縦×横×厚さ[mm])54 × 84 × 0.5

おそらく、ベビーバスに付いている付属品と思われる。

表示可能な温度は、33、37、40、43 度で、43度以上は「熱い」と表示される。ただし、さらに高い温度になると(実際に何度以上かは分からないが)、何も表示されない。

 


  Weather Card  
・製品名/型番 Weather Card
・製造・販売(不明)
・サイズ(縦×横×厚さ[mm])55 × 85 × 0.5

温度計と湿度計が付いたカード。

表示可能な温度は、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34 度である。

湿度計は、湿度によって色が変わる紙片が付いている。 空気中の水分によって変化する物質を利用したものであることは容易に想像が付くが、どのような化学物質が使われているかは不明。

 


  HEALTH CHECK  
・製品名/型番 HEALTH CHECK
・製造・販売(不明)
・サイズ(縦×横×厚さ[mm])55 × 85 × 0.3

体温を計る部分と、ストレスをはかる部分がある。

体温計の部分(左)は、平熱かどうかを判断するのみなので、37度を基準にした2つのエリアで構成されている。

一方のストレスをはかる部分(右)は、指を当てることで4つのパターンを表示させるようになっている。 しかし、指の温度で、どのようにストレスを分けているのかは、不明。

 


  UV Check Card  
・製品名/型番 紫外線チェックカード
・製造・販売(不明)
・サイズ(縦×横×厚さ[mm])65 × 90 × 0.3

紫外線の強さで色が変わるようになっており、「油断しちゃダメ!」という文字が浮き出てくる。

製品としては、「コレステリック液晶」ではなく、紫外線に反応する塗料をを使っている。

 

 
 
所長 どら 

[カード型文具保有一覧]|[カード文具研究室]|[研究所トップページ]

Last update: 2006/08/13

Copyright (c) 2004-2006 QPRC. All Rights Reserved.