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鉱石検波や真空管から始まったラジオは、トランジスタ技術の進歩により、カードサイズにまで小さくなっている。
(現在では、さらに、ボールペンの軸に収まるくらい小さくなっているが。)カードラジオが登場したのは、正確には分かっていないが、1985(昭和60)年1月にカシオ計算機から販売された製品(型番不明)が最初のようである。
 
カードラジオは、その大きさによる制約のため、一般のラジオと異なるところがある。たとえば、FM 受信用のアンテナである。FM 放送が受信できるカードラジオには、FM を受信するための専用アンテナがついておらず、代わりに、イヤフォーンのコードがアンテナとして使用されている。
付属のイヤフォーンコード以外を使用すると受信感度が落ちる場合があったりするので注意が必要である。
( AM 受信の場合は、多くの製品で本体内部に受信用バーアンテナを内蔵している。)
 また、チューニング用のダイヤルも小さいことが多く、聞きたい局の周波数をあわせることが少々大変なこともある。
 電源スイッチがないものは、イヤフォーンジャックがスイッチ兼用になっており、イヤフォーンを指すことで電源が入る。
 
さらに、これは、カード文具でも見られることだが、形状を活かして、企業物ノベルティとして出回っている製品も多い。有名なところでは、コカコーラの景品が挙げられる。
 
現在、保有しているカードラジオについて以下に紹介する。
今後新たに見つかり次第、追加していく。
 
尚、カードラジオについては、以下のサイトで、多くの製品が紹介されている。
 
元 多摩美術大学 戸井田義徳先生のサイト
 
 
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| ・製品名/型番 | : | ICF-620R |  
| ・製造・販売 | : | SONY |  
| ・サイズ (縦×横×厚さ[mm])
 | : | 56 × 86 × 10 |  
FM/AM ラジオ。イヤフォーンは巻き取り式である。そのため、本体は、厚めである。
 
製品としては、比較的最近のものであるため、AM、FM 共、受信感度は良い。ただし、チューニングダイヤルは小さいため、チューニングしにくい。
 
本体は、リチウム電池で動作し、電源スイッチが付いているが、約80分で電源が切れるオートパワーオフ機能が付いている。
 
本体表面(写真は裏面)は、ノベルティ用の印刷が可能となっており、浮世絵が描かれた物などが出回っている。
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| ・製品名/型番 | : | RD-203 |  
| ・製造・販売 | : | カシオ計算機(株) |  
| ・サイズ (縦×横×厚さ[mm])
 | : | 54 × 85.5 × 5 |  
ソーラーバッテリーで動くAM/FM ラジオ。
ソーラーセルの電気変換効率は、比較的良く、室内光でも、充電することができる。
 
音声ボリュームは3段階にしか調整できないが、チューニングダイヤルは、回しやすく周波数も選択しやすい。イヤフォーン・ジャックは、付属のものしか使用できない形状になっているため、他のイヤフォーンを使用することはできない。
 
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| ・製品名/型番 | : | TR81 |  
| ・製造・販売 | : | CITIZEN |  
| ・サイズ (縦×横×厚さ[mm])
 | : | 54 × 85.5 × 7 |  
ソーラーバッテリーで動く AM 専用ラジオ。
快晴の太陽光で5時間充電で8時間聞くことができるが、ソーラーセルの性能が悪く、「快晴の太陽光」以外では、ほとんど充電されない。
 
電源スイッチはなく、イヤフォーンをジャックに差し込むことで電源が入る。
 
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| ・製品名/型番 | : | AM CARD/RT-20 |  
| ・製造・販売 | : | カシオ計算機(株) |  
| ・サイズ (縦×横×厚さ[mm])
 | : | 54 × 85 × 7 |  
電卓付きの AM 専用ラジオ。
 
AMラジオに電卓をつけるところは、いかにも「カシオ」らしい製品である。
ラジオは、オートチューナーになっており、周波数をあわせるダイヤルはない。
また、チューニングされた周波数は、メモリ登録できるようになっている。
本体は、リチウム電池で動作する。
 
1987(昭和62)年ころに販売されており、価格は、6,980円(当時)。
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| ・製品名/型番 | : | MINIO AM RECEIVER |  
| ・製造・販売 | : | 積水化学 |  
| ・サイズ (縦×横×厚さ[mm])
 | : | 54 × 84 × 6 |  
AM 専用ラジオ。
 
ボリューム調整は、High/Low の2つしかないが、受信感度は良好である。また、電源スイッチはなく、イヤフォーンをジャックに差し込むことで電源が入る。
 
発売時期は不明であるが、写真の製品は、サントリーウィスキー角瓶発売50年記念の販促品であることから、
1987(昭和62)年ころの製品であると思う。(ちなみに、角瓶が発売されたのが、1937(昭和12)年となっている。)
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| ・製品名/型番 | : | センサーカードラジオ/NA-180 |  
| ・製造・販売 | : | (株)ニューウェスト |  
| ・サイズ (縦×横×厚さ[mm])
 | : | 54 × 84 × 6.0 |  
AM 専用ラジオ。
 
ニューウェストのセンサーカードラジオには、左写真のコンディションチェックの他に、湿温度計、体温計、愛情診断機能、紫外線チェック機能、森林の香り、花の香りがあるようである。
温度計、体温計、愛情診断機能は、コンディションチェックと同じように、おそらく液晶温度計と同じ仕組みをつかっているものと思われる。
 
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| ・製品名/型番 | : | AM RADIO & DATA CAL/RD-85 |  
| ・製造・販売 | : | カシオ計算機(株) |  
| ・サイズ (縦×横×厚さ[mm])
 | : | 54 × 85 × 7.0 |  
AM 専用ラジオ。
 
写真上のラジオが表で、写真下の電卓が裏である。裏は、電卓の他に、電話番号などのメモを20件まで記録出来るようになっている。電源(=リチウム電池)は、ラジオと電卓が別々になっており、しかも、大きさも違う電池を用意しなければならない。
 
1987(昭和62)年ごろに、発売されていた。
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| ・製品名/型番 | : | NFA 380 |  
| ・製造・販売 | : | (株)ニューウェスト |  
| ・サイズ (縦×横×厚さ[mm])
 | : | 54 × 84 × 7 |  
FM/AM ラジオ。
 
「ニューウェストのカードラジオ」と言えば、先に挙げている「センサーカードラジオ」のように、ラジオ以外の付加機能があるが、これは、ある意味まっとうなラジオである。
 
ダイヤル式ボリューム調整、電源とバンド切替が兼用となったスイッチ、チューニングダイヤルと、機能も至ってシンプルである。
 
発売時期は不明。
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| ・製品名/型番 | : | ICR-503 |  
| ・製造・販売 | : | SONY |  
| ・サイズ (縦×横×厚さ[mm])
 | : | 54 × 86 × 5 |  
| ・バッテリ | : | CR-2032 × 1 |  
AM 専用ラジオ
 
ダイヤル式ボリューム調整、ダイヤル式チューニング、電源スイッチとシンプルな構成。
 
 
発売時期は不明。
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