Multi Mechanical Pencil

Pentel Functionシリーズ
Pentel Functionシリーズ
初回発売のみに付いていた、替芯セット

一本の軸に2本以上のシャープペンシル機能をもつ製品をまとめた。

一般的なマルチペンは、複数のボールペンか、シャープペンシルとボールペンという組み合わせであり、すべてがシャープペンシルというのは、あまり見られない。

1988年頃にプラチナ萬年筆が、1本の軸に、0.5mmと0.9mmのシャープユニットを収めた"DOUBLE ACTION 5 & 9"を発売。その後、1997年頃にぺんてるから1本の軸に3つのシャープユニット(0.3mm, 0.5mm, 0.7mm)を収めた"Function 357"が発売され、複数種類のシャープペンシルを持つ製品がメジャーとなった。

ぺんてるは、さらに"Function 359R"、"Function 399R"とシャープペンシルの太さの違いの他に、0.9mmの赤芯(朱色芯)を入れたモデルを増やして、製品を展開した。

ぺんてる以外にも、同じように複数の芯径を扱う製品や、同じ芯径でありながらカラー芯を入れた製品などあることから、シャープペンシル機能のみのペンをまとめてみた。




Function 357
・製品名 Function 357
・型番 PC1001-x
(x は色コード)
・製造・販売ぺんてる
・価格950円 (当時)

複数の芯径を扱えるシャープペンシルとして登場した同製品。製図用として使用するには、マルチペンの弱点でもある先端分の固定具合の問題もあり難しいが、手帳などのメモ書きに芯径を使い分けるにはちょうど良かった。

芯の選択は、スライドノック式。

2004年度のカタログには、軸色がミスティブルーのみ掲載されていたが、2010年度には掲載がなく、廃番となっている。
(唯一、リフィル交換方法に、本製品の芯の補充方法が記載されているのみである。)

軸径:12 mm
長さ:138 mm



Function 359
・製品名 Function 359 R
・型番 PC1002-x
(x は色コード)
・製造・販売ぺんてる
・価格950円(当時)

芯径は、0.3mm, 0.5mm, 0.9mm の3種類だが、0.9mmには、赤芯(朱色)が入っている。(そのため、製品名の最後に"R"が付いている。)

芯の選択は、スライドノック式。

2004年度のカタログには、軸色がメタリックグレイのみ掲載されていたが、2010年度には掲載がなく、廃番となっている。

軸径:12 mm
長さ:138 mm



Function 599R
・製品名 Function 599 R
・型番 PC1003-x
(x は色コード)
・製造・販売ぺんてる
・価格950円 (当時)

芯径は、0.5mm, 0.9mm の2種類だが、0.9mmには、黒芯と赤芯(朱色)の2種類が入っている。(そのため、製品名の最後に"R"が付いている。)

芯の選択は、スライドノック式。

すでに、廃番となっているが、本製品は他の2種と異なり、2004年度のカタログにも掲載されておらず、早い時期に廃番になったものと思われる。

軸径:12 mm
長さ:138 mm



DOUBLE ACTION 5 & 9
・製品名 DOUBLE ACTION 5 & 9
・型番 (不明)
・製造・販売プラチナ萬年筆
・価格2,000円

芯径が、0.5mm と 0.9mm の2種類。

芯の選択は、振り子式になっている。

1988(昭和63)年4月15日発行(3月30日発売)のモノ・マガジン別冊「文房具」に掲載されていることから、同年前後の発売と思われる。
2軸目に 0.9 mm を選んでいるところや、次に紹介する、PRO-USE 357 との関連など、興味深い一品である。

軸径:9 mm
長さ:137 mm (ノック時)



PRO-USE 357
PRO-USE 357
・製品名 PRO-USE 357
・型番 MWM-3500
・製造・販売プラチナ萬年筆
・価格3,500円

芯の選択は、振り子式になっている。

振り子式を採用したためか、ぺんてるのFunctino 357よりも、軸はスリムになっている。また、先端が金属になっているためか、シャープ部のぐらつきも少ない。

軸径:9.5 mm
直径:140 mm (ノック時)



UNI 0.5 COLOR
・製品名 uni 0.5 COLOR
・型番 ME3-605
・製造・販売三菱鉛筆
・価格600円(当時)

三芯径とも0.5mmであるが、カラー芯に対応した製品。 字消しで消せるカラー芯 "-ish"と同時期に発売された。

字消しで消せることから、赤芯や青芯を使い分けて校正として使うニーズもあった。

ノックの「遊び」部分が多く、長めにノックしなければならない。また、回転式であるが、軸の材質もしくは個体差によって今ひとつ回転がシブいものがある。

軸径:12.5 mm (最大)
長さ:141 mm




所長 どら

[展示室]|[研究所トップページ]

Last update: 2010/10/24

Copyright (c) 2010 QPRC. All Rights Reserved.